光通信の超大容量化を目指す空間多重伝送用マルチコアファイバー |
株式会社フジクラ
光電子技術研究所
光ファイバ技術研究部
松尾 昌一郎氏 |
データトラフィックは年々増加を続けており、それを支える光通信システ ムには伝送容量の拡大が求め続けられている。
しかしながら、これまでの光 ファイバをベースにした光通信システムの伝送容量は、ファイバ一本当たり約100Tb/sで限界を迎えるといわれている。
この伝送容量限界を打ち破るために、空間多重伝送やモード多重伝送に関する研究開発が活発化している。
マルチコアファイバ(Multi-Core Fiber, MCF)を用いた空間多重伝送は、このようなブレークスルー技術の一つとして注目を集めている。
本講演では、MCFおよびMCFの研究開発における課題について報告する。
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光ファイバーひずみセンサーによるひび割れ検知技術の開発 |
鹿島建設株式会社
技術研究所
先端・メカトロニクスグループ
今井 道夫氏 |
社会資本ストックの老朽化が懸念されている。ストックメンテナンス型社会の、また安全・安心な社会の実現に向け、構造物の健全性を評価するヘルスモニタリング研究が盛んである。光ファイバーセンサーは、耐ノイズ・長寿命・防爆性・長距離伝送容易などの特長から、構造物の状態変化を検知するためのキラーデバイスとして期待されている。なかでも、ブリルアン散乱を利用したセンサーによれば、空間的に連続したひずみ分布計測が可能となり、発生箇所を特定できないひび割れなどのイベントも検知できる。本講演では、建設分野における構造ヘルスモニタリング技術開発の一端として、光ファイバーセンサーに関する弊社の取組みを紹介させて頂く。 |
超大容量伝送実現に向けたモード多重伝送技術 |
NTTアクセスサービス
システム研究所
アクセスメディアプロジェクト
媒体基盤グループ
半澤 信智氏 |
近年、ネットワークのトラフィックは年率40%〜70%の伸びを続けており飛躍的な伝送容量の拡大を図る技術が求められている。それゆえ、現在の1000倍の伝送容量実現を目指した研究が国内外で活発に進められている。検討の中心になっている技術として、EXAT研究会が提唱している多値変調・マルチコアファイバー・マルチモード伝送(3M Technology)が挙げられる。本報告では、マルチモード伝送の研究開発動向とその要素技術について報告する。 |
光パスネットワークにおける光パラメトリック効果 |
(独)産業技術総合研究所
ネットワークフォトニクス
研究センター
光信号処理システム
研究チーム
並木 周氏 |
ネットワーク・トラフィックは、映像コンテンツの普及が進み増大し続けている。ダイナミック光パスネットワークは、このように増大するトラフィックに対して、省エネルギーで対応できる新しい技術として期待される。ところが、これを実用化するには、光スイッチや資源管理という構成要素の技術だけでなく、ネットワークとして柔軟に機能するために必要な光ノード機能が望まれることになる。光ファイバ中のパラメトリック過程は、こうした機能を優れた性能で実現できる潜在性を有している。本講演では、光パラメトリック過程を利用した応用例として、可変波長変換、可変分散補償、光信号再生などの研究成果について報告する。 |
モード同期ファイバレーザーの光コムを用いた精密長さ測定 |
美濃島 薫氏 |
光コム技術は、その誕生以来、光周波数計測をはじめとした多くの分野に革命的な進展をもたらしている。中でも、実用上すぐれた特徴を持つファイバレーザーによる光コムの出現により、その応用分野が広がっている。長さ計測の分野では、光コムの特性を生かし、物理量の中で最も高精度が実現されている時間周波数標準・計測技術を長さ計測技術に取り入れることにより、ピコメートルからキロメートル領域に及ぶ、高精度、高ダイナミックレンジの長さ計測技術が可能になっている。本講演では、長さ計測における光コム技術の特長と、著者らのいくつかの研究例を紹介する。
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光信号の高出力化に伴う光コネクタ接続点の安全性と対策 |
長瀬 亮氏 |
分布ラマン増幅を取り入れた光伝送方式が実用化され、陸上の基幹ネットワークにおいて既に広く使われている。陸上システムにおいては多数の光コネクタ接続点を有しているため、その安全性の確保が重要である。
シングルモード光ファイバの接続には基本的にPC(Physical Contact)接続型の光コネクタが採用されており、その接続点には極めて高いパワー密度の光信号が通過することから、光コネクタ端面の汚れや傷、高信頼なPC接続の維持等に対して特別の注意を払わなくてはならない。
本講演では光コネクタの基本構造を基に高出力下で使用するための安全性に関する留意事項、ファイバヒューズ発生要因とその防止策について述べる。
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